昔から配色はおしゃれの基本だった。Vゾーンの構成はもとより、ジャケットとスラックスの上下の組合わせ、靴下と靴の合わせだって、すべては色の組み合わせが基本となる。当時の『男子専科』の誌面にはそうした配色の情報がことのほか多く紹介されている。またその斬新さには驚かされることが多いのだが、それも当時のアメリカ文化を受けてのことと考えれば、妙に納得できるものがある。

50〜60年代に流行した配色スタイル:基本的な配色術<グレー>

50〜60年代に流行した配色スタイル:基本的な配色術<グレー>

1959年11月号には「基本的な配色専科」と題して3つの基本色のそれぞれが紹介されている。まずはグレーの配色術で、これを通勤着、街着、郊外着など、3つのオケージョン(場所)で分析している。