男子專科 1986年7月号 NO.268 より:思い出の日々に捧ぐ我がヴィンテージ・ホワイト

男子專科 1986年7月号 NO.268 より

思い出の日々に捧ぐ我がヴィンテージ・ホワイト-3

【A】ピンクのシャツ。ホワイトのパンツ。ブラック&ホワイトの水玉柄ボウ・タイ。同じくブラック&ホワイトのウイング・チップのシューズ。

【B】だいたいAと同じコーディネーションに、白とベージュのミックス調の麻のジャケットをプラスする。胸ポケットに白と黒の水玉柄ポケットチーフを飾る。これが大事なアクセントになる。

空白の白ではなく、大切な記憶、なつかしい思い出を秘めたヴィンテージ・ホワイトこそ、大人の白であると、私はガンコにこだわっている。この白に耳を寄せれば、ナットキング・コールの「プリテンド」、パティ・ペイジの「テネシーワルツ」、ジョー・スタッフォードの「ユー・ビロング・トゥ・ミー」などの、かすれた歌声が聞こえる。

そして目をこらせば、「昼下がりの情事」におけるゲーリー・クーパーのダンディな姿、「先生のお気に入り」で笑っていたドリス・ディのたまらない明るさなどなど・・・・・・が、くっきりと見えてくるのであります。

だからといって、まちがえないでいただきたい、これは単なるノスタルジック・ファッションではない。

・・・次回更新に続く