昔から配色はおしゃれの基本だった。Vゾーンの構成はもとより、ジャケットとスラックスの上下の組合わせ、靴下と靴の合わせだって、すべては色の組み合わせが基本となる。当時の『男子専科』の誌面にはそうした配色の情報がことのほか多く紹介されている。またその斬新さには驚かされることが多いのだが、それも当時のアメリカ文化を受けてのことと考えれば、妙に納得できるものがある。

50〜60年代に流行した配色スタイル:61年秋冬のVゾーン配色

50〜60年代に流行した配色スタイル:61年秋冬のVゾーン配色

グレー、ブラウン、グリーン、ブルーという男の服の基本4色にマッチするVゾーンの配色を、同系色で揃える場合(上)と対照的な色で合わせる反対調(中)、そしてまったく異なる色を持ってくる異色調(下)の3つで示す。