戦前の日本の男たちはおしゃれの基本を英国紳士に倣ったものだったが、戦後はアメリカへのあこがれに一変してしまう。日本に進駐してきたアメリカの兵隊たちに、アメリカ文化の豊かさを思い知らされるようになったからだ。アクセサリーの類にもそうしたことの影響が強くあらわれ、いかにもアメリカ好みといった派手な色柄のものに人気が集まった。それは今では考えられないほど、明るく自由な感覚に満ちたものばかりであった。
50〜60年代に流行したアクセサリー・スタイル:帽子と足元のおしゃれ
1950年10月号に見るハットとシューズとソックスのアクセサリー特集。このころはまだ帽子が流行だったようで「帽子の新型をコナすには心臓が要るが、然し諸君、自信を以って堂々と被り給え!」と当時のコピーがある。