今でこそコーディネーションとか、コーディネートといえば当たり前の言葉だが、1950年代にはそうした表現はなく、コンビネーションとかアンサンブルといった言葉のほうが幅を利かぜていた。ともに「組合わせ」や「調和のとれた装い」の意味で用いられるもので、現在の着こなしからするとまだまだおとなしいものだった。しかし、当時の上品なおしゃれの香りに魅かれるのはどうしてなのだろうか。
50〜60年代に流行した着こなしスタイル:夜のプライベート・スタイル
55年6月号に掲載されたデートタイムのカップルの装い。当時はペアルックというのがよく流行ったようで、ここにもそうした片鱗がうかがえる。アクセントだけに共柄を用いるペアスタイルは、新鮮に映った。