昔から配色はおしゃれの基本だった。Vゾーンの構成はもとより、ジャケットとスラックスの上下の組合わせ、靴下と靴の合わせだって、すべては色の組み合わせが基本となる。当時の『男子専科』の誌面にはそうした配色の情報がことのほか多く紹介されている。またその斬新さには驚かされることが多いのだが、それも当時のアメリカ文化を受けてのことと考えれば、妙に納得できるものがある。

50〜60年代に流行した配色スタイル:1955年秋のVゾーン配色

50〜60年代に流行した配色スタイル:1955年秋のVゾーン配色

Vゾーンのカラーリングは同系色でいくか対照的な反対色で合わせるかが大きなポイントとされる。1955年の秋になってもそうした基本は変わらず、様々な演出が図られている。