1950年代の日本の男たちの服装には、ファッションという概念はまだなかった。ましてやカジュアル・ウエアなどという概念はまったく見当たらず、せいぜいスポーツウエアという考え方しか存在していなかた。そうしたおしゃれを代表するのが各種のスポーツシャツとニットで、これれにはさまざまなバリエーションが見られる。それに合わせるパンツにもさまざまなものがあって、たとえば早くもブルージン・スラックスなどという名称が垣間見える。
50〜60年代に流行したニット&シャツ・スタイル:セーター・アラカルト
襟に変化を持たせたセーター3種。1955年12月号の掲載で、シャツのようなショートカラーを付けたプルオーバー(右上)や、和服の襟のようなスクエアネックのセーター(左上)、またポロシャツを長袖にした感じのものなど。