男子專科 1986年4月号 NO.265

男子專科 1986年4月号 NO.265 より

夜のエレガンスに注目してリゾート・ナイトを着こなす-1

ところせましと、サーフボードが立てかてある。サーフ・ウエアのコーナーには、イエロー、グリーン、ターコイズ・ブルーなど、鮮やかな色が、豊富に並んでいる。よく見てみると、今年は大胆なプリント柄が目立つ。こじんまりとしたサーフ・ショップの真ん中には、古いテーブルがあり、ベルトやシューズなど、小道具がバラバラに積み上げられている。

葉山にある、この小さな店のオーナーは僕の友人であるとともに、遊び仲間では目立って存在感のある男なのだ。一年中、真っ黒な顔をして、ボサボサの油のないヘアをしているが、なぜかよく女性にもてる。

われわれは3人で、ちょっと早めに店の入口に「CLOSE」の看板を下げ、店内の商品を次々とバック・ルームに移動し始めた。1時間もしたら、15人ほどの仲聞がやってくることになっている。

久し振りの顔もあり、いつも何かと理由をつけて集まる顔もある。やがて、週末のパーティーが始まる。ドライブを楽しみながら、めいめいが、花や料理の材料や、ケーキを持ってやってくるだろう。

パーティーがスタートしたら、まず、カンパイ?そんなのはダサイ。司会?ぜんぜん合わない雰囲気。BGM?これはやはりあったほうがいい。今日は50年代のジャズでいきたい。

こんなインフォーマルなパーティーを、私は「リゾート・ナイト」と呼んでいる。

プライベートな仲間が集まる。年齢も、性別も無関係。ただし、仕事に燃えている人間であることがキー・ポイント。そんな人間は話題が楽しく、ナチュラルに会話に参加できる。都会の時間との戦いから解放されたことで、心からリラックスしている仲間の顔はきれいだ。

・・・次回更新に続く