男子專科 1986年2月号 NO.263:ビスコス・マッチングで冬と夏が同時進行形

男子專科 1986年2月号 NO.263 より

ビスコス・マッチングで冬と夏が同時進行形-2

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●【アドバイスA】ワンピース・コートを知ってるかな?知ってるわけないよね、いま私が考えたばかりなんだから。そのワンピースのようなデザインのコートに注目したい。ルーズ&ビッグで、足のフクラハギ程度の長さ。フロントはテーラード・カラーで3個ボタンがいい。

まだ寒いから、軽いウエザー・コートでも着ているのかと思っているキミは、ファッションに乗り遅れている。これはワンピース風に、また長いロング・ジャケットとして着こなすのであります。

素材はシャツ地のようなビスコスやレイヨン・ミックスだ。色は、ブラック、グレー、ダーク・グリーン、カーキなどが、私のイメージ・カラーだ。そしてアンダーに、ダーク・プリントのシャツとウエスト・シャーリングのソフト・パンツ。シルエットは冬風で、素材は夏風のヒュージョン感覚が、このおしゃれの生命である。

●【アドバイスB】やはり、ビスコス及びレイヨンのミックス素材によるビッグ&ドレープ・アンサンブル。ビスコスのマンダリン・ジャケットと、プリント・シャツ、そしてストライプのバギー・パンツのコーディネーション。今年は、このストライプとプリント・シャツのマッチング・プレーを、ぜひともたのしんでいただきたい。これもおすすめテクニックのひとつだ。

ちょっとしつこいが、これぞモア・ベターなスプリング・ファッションなのですね。

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初春のおしゃれは、まだまだ寒い現実と、気持ちなかでぐんぐん育っていく春との、微妙な折り合いが、むずかしいとこでもあり、たのしいところでもある。

それはちょうど、デリケートな競走馬の背で、絶妙なバランスをとる騎手のように、優雅な動きのなかに、極度に感覚を張りつめる手練の技が必要なのでして、ビスコス・マッチングなど、その技を試すにはもってこいのテーマでありましょう。

・・・了