年代別『流行ファッション』物語:「ミニスカート」1965〜1970

ツイッギーの来日でミニスカートが大流行

膝小僧が完全に出る丈の短いスカート、すなわちミニと呼ばれるスカートが世間を賑わせるようになるのは1965(昭和40)年ごろからのこと。当時「ミニスカ」という短縮した言葉はない。ミニスカートそのものの誕生は60年代初頭のロンドンからとされるのが定説で、チェルシー街をゆく黒いストッキングと短いスカートの女の子たちの姿に魅せられた女性デザイナー、マリー・クワントが商品化したのが最初とされる。これが1965年春夏向けパリ・オートクチュール・コレクションの舞台に乗せられ物議をかもす。デザインしたのはアンドレ・クレージュという前衛派の男性デザイナーだが、この時のミニは膝上5センチくらいのものだった。日本でもこのころから先進的な女性によってはかれていたが、ブームとなったのはなんといってもミニの女王と呼ばれるモデル、ツイッギーの来日(昭和42)からのこと。そしてミニスカートはまたたく間に大流行してしまった。

ファッション蘊蓄事典(2004年(平成16年)9月発行)デジタルより