週末になると原宿・神宮橋にゴスロリの女の子たちがたむろ:年代別『流行ファッション』物語「ゴスロリ」2000年代

週末になると原宿・神宮橋にゴスロリの女の子たちがたむろ:年代別『流行ファッション』物語「ゴスロリ」2000年代

ゴシック+ロリータで「ゴスロリ」。黒ずくめのピンクハウス・スタイルといった感じの、ちょっと不気味なファッションを提唱したのは、ビジュアル系バンド「マリスミゼル」のメンバーのひとり「MANA様」であったという。いかにも少女好みのロリータ・ファッションに、中世のゴシック・ホラーのイメージを加味したのが「ゴスロリ」で、MANA様はそのイメージをバンパイア(吸血鬼)に求めているという。こうした動きは1999年ごろからあったけれど、顕在化してきたのは21世紀に入ってからのこと。ゴスTなどゴスロリ専門の衣装やアクセサリーを扱う専門店が各地に誕生し、週末になると原宿・神宮橋にゴスロリの女の子たちがたむろする。それはまさにビジュアル系ロックバンドのステージ衣装そのもので、昼間見るとギョッとするけれど、彼女たちは案外と健康的にこのファッションを楽しんでいるように見える。

ファッション蘊蓄事典(2004年(平成16年)9月発行)デジタルより