ステキなショック ビスコス&レーヨン・ドレープ:男子專科 1986年6月号 NO.267 より

男子專科 1986年6月号 NO.267 より

ステキなショック ビスコス&レーヨン・ドレープ-3

たとえば、美人Xに思いを寄せ、見事に説き落としたとする。そして、思っていた通りのいい女だったなァ、と、分かった瞬間、彼女とは対照的な美人Yの存在に気付く。というような経験は、誰にもあるというものではないが、ある人はあるのである。こういうケースはたいてい、美人Yともうまくいく。

ところが、美人Xを口説き落としてみたが、思っていたほどの女じゃなかった。そこで彼女とはタイプの違う美人Yに目が向く。という経験は、結構多いんじゃないだろうか。だがしかし、こういうケースでは、美人Yともうまくいかない、ことが多い。

恋愛とはこういうもので、成功する男は何度でも成功するし、失敗する男は、何回やっても失敗する(ここでは、まったく女を口説き落とせないという男は、気の毒ではあるが例外とさせていただいた)不公平とか、ズルイとか、ウソ!とか、いろいろ批判もあるだろうが、これはホントなのである。恋愛とはそういうものなのである。すべてそうだと言い切らぬまでも、そういう真実を含んでいるのが恋愛なのだ。私の話を、分かる男は分かってくれる。

ファッションもまた、同様なのであります。新しいファッションを、上手に着こなすことができるかどうか、そのポイントは恋愛と同じところにある。

コットン&リネンがもたらしてくれる、美しさ、たのしみを、十分に味わいつくした男ならば、ビスコス&レーヨン・ショックを感じるはずだし、そのおもしろさも、しっかり理解できてしまうはずだ。

このとき、コットン&リネンがいいか、ビスコス&レーヨンがいいか、そうした比較の世界からまったく脱け出せない男は、どちらもたのしむことができない。まさに恋愛失敗者とそっくりのパターンなのですね。

美人Xという、ひとつのタイプを味わいつくすと、他のタイプがもたらす快楽についても、素直に、敏感に、そしてリアルに、理解の手を伸ばすことができる。

と、まあ、今回は恋愛の話などムキになってやってしまったが、いいではありませんか。おしゃれをして、美人A to Zとのおたのしみに、ワクワクしちゃいたい夏が、やってくるのだ。

「ビスコス&レーヨン・ドレープ」

サマー・ワードローブに加えて、そろそろバケーションの予定がチラチラ出てくるシーズン。それよりまず、失敗ジゴクからの脱出が先なのですね。

・・・了