サヴィル・ロウに妖精の粉をふりかけたスウィンギン60’Sのピーターパン(6)
ブライアン・エプスタインとの出会い
トミー・ナッターの趣味はナイトクラビングだった。というのもトレンドに敏感な彼は、これからのファッションは音楽と連携して動けばさらに新しいムーブメントを起こすだろうことを予想していたのである。若きナッターは毎日、夜のクラブ活動に励み、さまざまな音楽を聞き、そこで起こる最新のムーブメントを血となり肉としていった。
そんなある夜、彼はレスター・プレイス7番地にある『アド・リブ』というナイトクラブでシーラ・ブラックという若い女性歌手と出会うことになる。ひと目でトミー・ナッターの才能を見抜いた彼女はマネージャーに彼を紹介した。その男が、誰あろうビートルズの敏腕マネージャーとして知られるブライアン・エプスタインであった。
・・・次回更新に続く