CINE PREVIEW:アイアン・イーグル

男子專科 1986年6月号 NO.267 より

アイアン・イーグル

デジタル・メカニックを駆使した空中戦はテレビ・ゲーム的興奮がプラスされておもしろさバツグン

タイトルを見ただけでもわかるように、これは、超現代的なジェット・スカイ・アクションである。そして、なんでもビッグ1が好きなアメリカ人好みの映画だな!という感じがする映画だ。

『ランボー』『コマンドー』などで、アクション映画の面白さを十分に堪能した男性ファンに、今度はさらにスケール・アップし、スピード感覚を倍増した作品を見せようという狙いで企画されたのが、この『アイアン・イーグル』なのだ。

主人公は、高校卒業を目前に控えた少年(ジェイソン・ゲドリック)と、風格とやさしさを兼ね備えた退役空軍天佐(ルイス・ゴセット・ジュニア)の2人と、現代世界最強を誇るアメリヵ空軍のF-16ファイティング・ファルコンのトリオである。

この世代の違うたくましい男たちと、鋼鉄の怪鳥とがコンビを組んで、物語を展開していこうというのだから、文字通りこの映画はたくましい男くささが全篇に溢れている。ある時は極度にハラハラし、ある時は最高に興奮し、ある時は完全に陶酔するというように多種多様な変化で魅了させるから、アクション映画としては大いに楽しめる作品ということができる。というのもアクションの舞台が空ということから、単に男たちが暴れまわったり、武器を酷使するというのでなく。最先瑞の電子テクノロジーの世界が巧みに織りこまれているところがあるからだ。600万台を超えるファミコン・ブーム時代だけに、デジタル・メカニックの戦いは興味深い。