プレンティ 50年代のフォーマル・ファッションが見逃がせない男が見るべき女性映画(2)

男子專科 1986年7月号 NO.268 より

男子專科 1986年7月号 NO.268 より

映画は、いま最高な女を演じ続けているメリル・ストリープが扮するスーザンが、フランスのある小さな町でレジスタンス運動を展開しているところから始まる。”この戦争に勝てば自由がきてよい世界が訪れる”と信じていたスーザンは、緊張感の中で目も心も輝いていた。そこへ、第1の男イギリス人スパイがパラシュートで降下してきて、彼女は危機を救われ、一夜だけの激しい愛に燃えた。やがて終戦、彼女は平和な生活の中にエキサイティングな人生を望んだが、情熱の場が探せずジレシマに陥り、第2の男闇屋の若者と交わり、子供を作ろうとしたが失敗する。ノイローゼになった彼女は、第3の男イギリスの外交官に助けられ結婚するが、知的で人生に正直に生きようとする彼女の心はやすらぎを得なかった。そんなある日、第1の男に海辺のホテルで再会することができる−−−というわけだが、彼女が出会う男はいずれもスーツにネクタイ、とくに、50年代のフォーマル・スーツにビシッと身を固めたイギリス外交官(イギリス舞台出身のチャールズ・ダンスが演じる)の動きがスマートで決まっている。これだけを追いかけるだけでもDANSENファンなら価値がある。

・・・次回更新に続く