DANSEN FASHION 哲学 No.111 村上春樹:一着のレインコートをめぐる小説風断片(7)
一着のレインコートをめぐる小説風断片(7) まず最初に茶色いコードヴァンの札入れ、中には何枚かの札と名刺が無造作につっこまれている。たいした額の金ではない。女の子と2人でホテルのバーにでかけて2時間ばかり気持よく酒を飲み […]
DANSEN FASHION 哲学 No.111 村上春樹:一着のレインコートをめぐる小説風断片(10)
一着のレインコートをめぐる小説風断片(10) 通りではまだ雨が降りつづけていた。弱まるわけではなく、かといって強くなるわけでもない。のばされた思い出のように、雨はこのまま永遠に降り続のくかもしれない。 まるで水族館の中に […]
DANSEN FASHION 哲学 No.141 荒木経惟:知性が恥性を必要とする(1)
男子專科(1983年7月号)より あらき・のぶよし:昭和15年、東京生まれ。千葉大学工学部卒業後電通入社。1年後の39年に『さっちん』で第1回太陽賞受賞。昭和46年に妻陽子さんとの新婚旅行の記録『センチメンタルな旅』を自 […]
DANSEN FASHION 哲学 No.9 三島由紀夫:男らしさの美学(3)
人間の価値は端正な肉体にある・・・1 そもそも東洋における男の服飾とは、肉体を隠蔽し、権力を誇示し、裸にしてみれば誰も同じ肉体に、ムリヤリ階級差を与へるところに生れた。起りはインチキとゴマカシである。男は支配のためにはど […]
DANSEN FASHION 哲学 No.9 三島由紀夫:男らしさの美学(4)
人間の価値は端正な肉体にある・・・2 ところで、西洋の男の服装の観念は、これとは根本的にちがってゐた。古代ギリシアの文化が根本にあり、裸体の美しさが、人格的精神的価値と結びつけられた伝統はなかなか消えず、背広の仕立にさへ […]
DANSEN FASHION 哲学 No.28 赤塚不二夫:ひとときの終末を美しく(2)
男子專科(1972年9月号)より 生活にとけこんだファッション ---と、ここまでが長いイントロ。 いままで書いてきたことは、現在、全部ひっくり返ってしまった!といいたい。 ぼくは「男子専科」にオベッカ使ってこんなことを […]
DANSEN FASHION 哲学 No.88 大島 渚:制服だけは着たくなかった(2)
男子專科(1979年2月号)より なりふりかまった青春時代 昭和28年、全学連の集会で私は紺のダブルの背広を着て壇上に立っていた。学生運動家といえば皆ボロボロの学生服を着て、その袖口をこすった鼻汁でビカビカに光らせ、ヨレ […]
DANSEN FASHION 哲学 No.74 藤村俊二:僕のファッション徹学(3)
今ごろ、あなたT・P・O?・・・3 つづいて、P、プロポーション。 面自がッて、また辞書をめくりました。 載っていました、当たり前です。 1 割合、比率→ウーン、人間のカラダは科学じゃ割り切れないゾ。 2 釣合、調和→イ […]
DANSEN FASHION 哲学 No.165 楳図かずお:原色と横縞と星が好きで、まるで星条旗(6)
基本姿勢は生活感の排除・・・2 いくら派手好き、目立ちたがり屋の僕でも、状況が合わないとやっぱり着にくい。着ても伸び伸びできないこともある。好まない人がいると肩身はせまい。自分ひとり変わったかっこうをしていると「アホ!」 […]
DANSEN FASHION 哲学 No.165 楳図かずお:原色と横縞と星が好きで、まるで星条旗(4)
ファッションも遊びの精神で・・・2 だから僕は、気に入ったベルトを見つけると、ブルー、黄色、ピンク、黒といった具合に、好みの原色を何通りかいっしょに買うことが多い。Tシャツなんかにしてもそうだ。こうして揃えておくと、その […]