ネクタイの長さは万国共通?

服装スタイルの「謎・不思議」: ネクタイの長さは万国共通?

ファッションについては大概のことは知っているつもりだが、それでもどうしてもわからないことは多い。たとえば「リゾート着はなぜ派手なプリント柄が多いの?」と問われても、リゾートウエアってそんなものでしょ、とか、そうじゃない大人しい無地のリゾート着ってのも結構あるよ、などと答えるしかないのだ。ま、これもファッション・トリビアに関するようなもので、知っておいて損にはならないが、知らなくてもどうでもよいことが多い。ただしフォーマルウエアについての知識、こればかりは知っておいてけっして損にはならない。というよりも知らないと恥をかくことにもなりかねないのだ。何をどう着ようがかまわない自由な着こなしが横行する現代の世の中だが、フォーマルウエアの世界だけはそういうわけにはいかない。

ネクタイの長さが全部同じと思っていたら大間違いだ。できたら手持ちのネクタイの寸法を測っていただきたい。そこには微妙な違いがあるはずなのである。ちなみに、私のネクタイを10本ほど測ってみた。すべてここ10年ばかり(現・平成16年)現役で使っているものばかりである。結果はいちばん短いもので、黒のニット・タイの136センチ、いちばん長いもので150センチというのがあった。最も多かったのは142センチの3本、あとは140センチが2本に144センチ、146センチ、147センチが各1本といったところである。長いものは大抵が外国産ということもわかった。つまり、ネクタイの長さというものは国により、ブランドにより、素材によりさまざまなものが見られるということなのだ。ものの本によるとネクタイの長さの平均は、日本の場合140センチが平均で、これはバイアスで裁断するのに最も採りやすい寸法なのだ、とある。そして身長175センチ以上の人なら、ネクタイも146センチ以上はほしいというが、すでにそうした要求は満たしているといえる。