昨日と今日の男の博物誌:サム・シェパード 男子專科 1986年2月号 NO.263

男子專科 1986年2月号 NO.263 より

サム・シェパード(アメリカ:劇作家・俳優:1943~)-3

天才?不満足が少し深いだけさ。

ハイスクールを出るまでのスティーブ少年は(サミュエル・シェパード・ロジヤーズIII世が本名ですが、なぜかスティーブと呼ばれていたそうです)演劇の世界に深く関わるようになることなど思ってもいなかったようです。

父親は陸軍航空団に勤める軍人でした。家は生まれたばかりのスティーブを連れて基地から基地へと渡り歩く暮しをつづけます。

やがて、スティーブが小学校にはいる年齢になったとき、父親は軍隊を辞め、ロサンゼルスの東にある小さな町サウス・パサデナに家族を連れて落着きます。そこは、スティーブの母親ジェインの姉が住みついているカリフォルニアの典型的な中流階級タウンでした。

オレンジ園に囲まれたこの町でスティーブは少年時代を送ることになるわけですが、その頃から「お話づくり」が大好きな子どもだったそうです。7歳のとき、「牙の発見」というタイトルをつけたふたりの孤児のストーリーを書き上げたそうですから、やはり生まれながらにストーリー・テリングの才を持っていたんでしょうね。

・・・次回更新に続く